2013年10月30日水曜日

貧困問題より秘密保護法問題なのはなぜ?

24日に生活保護法改悪に反対する研究者共同声明を厚労省の記者会で発表した。賛同者は約1100名。
週があけて昨日、秘密保護法制定に反対する憲法・メディア法研究者の声明が発表された。賛同人は265人。

前者は、「東京新聞」と「しんぶん赤旗」で紹介された。「東京」の扱いは1面肩というものだった。「毎日新聞」もベタ記事を載せたが、途中の版から落とした。後者は、東京」が1面・2面・3面・6面(声明要旨と賛同人一覧、写真付き)、「赤旗」が1面(写真付き)・2面(声明要旨)・4面(呼びかけ人一覧)、して朝日新聞と毎日新聞はベタ記事。

この扱いの違いは何だろうかと思う。秘密保護法はマスメディアの活動に直接に関わるので強く反応しただけのことか。加えて社会保障問題の重大性にたいする理解不足、偏見があったためなのか。最近の一般新聞の批判精神の低さを見ると、こんなことをまずは推測してしまう。

しかし、原因はそんな深いところにはないのかもしれない。新聞も商売だから売れなくては仕方がない。新聞を読むような人の多くが関心を寄せているのは、秘密保護法制なのだろう。従って買い手のニーズに合わせて紙面を作っているだけのことかもしれない。としたら、「なぜ生活保護にはさしたる関心が向けられないのか」こそが問われることになる。

これだけ貧困が進んでいても、人々は貧困によりも秘密保護法に視線を向ける。どうやら新聞を読むような人々にはその傾向が顕著なようだ。自由や民主主義、平和の問題に敏感で、反応を表に出すことに抵抗感のない人は、概して生活にゆとりがあって、貧困を身近な問題と感じる機会が少ない人たちに多いのかもしれない。

そうした人たちの社会的想像力の貧しさ、偏狭さをけしからんと道徳的に非難してみても仕方ない。その原因、いわゆる社会意識が高いと言われる人々でも貧困に視線を向けることが少なく、貧困よりも秘密保護法を重大だと感じる、そんな社会認識の構え、そうしたものの仕組みを丁寧に探って行かなければならない。そんなことに今頃になって気がつかされた。