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2013年12月6日金曜日

自由への長い道

ネルソン・マンデラが亡くなった。
現存する政治家のうちでもっとも尊敬できる人だった。大きな穴が空いてしまった。

危篤が伝えられてから数ヶ月あったためだろう、世界各地のメディアの特別報道も充実している。各国政府のメッセージも早い。自由と民主主義の「価値観を共有する」と称するこの「美しい国」の首相の談話と、いがみ合っている隣の一党独裁大国の元首弔電とはどこか似通っている。

かつてマーガレット・サッチャーは、マンデラをテロリスト呼ばわりしていた。それから4半世紀経った今、わが「美しい国」では、テロリストなどから国家秘密を守るためと称する法律が、ろくに審議もされないまま、世論の過半の反対を押し切って、憲法上の正当性怪しい議会の多数派によって成立しようとしている。

マンデラは27年間投獄されていた。これからこの国の民衆は何年間「秘密保護」という牢獄に閉じ込められるのだろうか。