About

2009年8月1日土曜日

寒い夏?

梅雨明け宣言の後、暑くてたまらなかった日は何日あっただろうか。また93年の冷夏の再来ではないかという感じすらする。
気温もさることながら、明らかに寒いのは経済状況だろう。一斉に発表された政府調査報告が、それを示しているように感じる。

総務省が公表した労働力調査(速報)によると6月の完全失業率は5か月連続上昇で、前月比0.2ポイント増の5.4%(男性は5.7%と,前月比0.3ポイント増、女性は5.0%と,前月比0.1ポイント増)、失業者数(348万人、1年前に比べ83万人増)ともに悪化し、求人倍率は0.43になったという。余剰労働力は既に600万人と越えているというから、この国では今、ちゃんと働いて生活しようとしても出来ない人々が約1千万人はいることになるだろう。

http://www.stat.go.jp/data/roudou/sokuhou/tsuki/index.htm
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090731dde001020008000c.html

当然に消費も、エコカー購入補助制度とか、エコポイント効果で少し上向いているというが、全体としてみれば相変わらず落ち込んでいる。総務省統計局が発表した「家計調査報告」によると、二人以上の世帯の消費支出は、1世帯当たり277,237円で 前年同月比実質0.2%の増加し、2ヶ月連続して上昇したという。しかし、前年同月比では実質0.3%の減少、前月比(季節調整値)実質2.0%の減少。そして勤労者世帯の実収入は、3.2%減の70万239円と3カ月ぶりの実質減少で、前年同月比実質3.2%の減少。

http://www.stat.go.jp/data/kakei/sokuhou/tsuki/index.htm

他の工業「先進」国も同様の状況にあるようだ。
EU統計局が31日発表したユーロ圏の失業率はもっとひどく9.4%(1999年以来10年ぶりの高水準)。アメリカ合州国の失業率も9.5%を超え、年末には2桁に達する予想されている。同国労働省が29日発表した6月の都市部失業率統計では、全372都市圏のうち18都市圏で失業率が過去最悪の15%を超え、これらの都市圏では6カ月連続で失業率が上がっているという。
http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20090731D2M3101S31.html

アメリカ商務省は、今年第2四半期のGDP国内総生産が、1%減少と発表した。大方の予想されたより下げ幅は小さかったというが、3四半期連続でマイナス成長というのは、47年以来、初めてだとのこと。
http://japanese.irib.ir/index.php?option=com_content&task=view&id=8345&Itemid=56

この寒さは夏を越えても続くようだ。