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2009年7月28日火曜日

暗い夏

疲れている。

04年末、父の末期癌の発見、治療をめぐる弟妹との諍い。そして死後の遺産分割をめぐる長い面倒な争い。
06年夏にかけての研究棟耐震工事に伴う研究室の引越、そして07年の新しい研究室への戻りの引越。
08年の30年住み慣れた自宅から都内への引越。そのための大金の工面。
この過程で実に様々な辛く、醜いやり取りがあった。

弟と妹は僕が育った「実家」に戻ることを断固として阻止しようとし、そして母も彼らのこの求めを容認した。その後、亡父が残したメモからは、彼の不動産の相続から僕を除外して考えていたことが分かった。

そして、この時期に就職以来世話になって来たMさんの突然の死去。勉強仲間だった同世代Tさんの死去。そしてFの親しい友人の死去。彼とは退職後に是非とも一緒にやろうとある企ての約束があった。

慣れ親しんでいた環境からの移動、短期間に集中し、ゆっくり休めず過労が回復しないうちに続いた肉体的疲労、そして思いもかけない突然の生活条件の変化。これだけでも一寸したストレスだったと思う。しかし、なんといっても悪かったのは、信頼していた人からの嘘やごまかし、そして裏切りだっただろうし、その内容が自分がこれまで信条としてきたものと正面からぶつかるものだったことだろうと思う。

まあ、良く生き延びて来られたものだとも思う。
まだ、「夏休み」は始まっていない。加えて、この2年間、ただそれだけを心の頼りにしていたイタリア行きが不可能になった。いつ行けるようになるか、その見通しもない。

夕刊を見ると「半年ぶりに3人の死刑執行」とあった。この国の国民でいると人殺しの片棒も担がなくてはならない。