About

2008年5月6日火曜日

オナガアゲハ



まずまずの連休で身体も随分に休まった。筋力トレーニングもそろりそろりと再開した。

久しぶりに近所の市立図書館まで、貸出し期限をこえてしまった(ご免なさい)本を返しに出かけた。病いで休んでいたときに読んだ本、佐藤亜紀『ミノタウロス』(2007年、講談社)、アッティラ・チャンパイ編、ディートマル・ホラント編、戸口 幸策/リブレット対訳、畔上 司/本文訳『名作オペラブックス1・モーツァルト.フィガロの結婚』(1987年、音楽之友社)など。

前者は、良く書き込まれていて一気に読ませる作品だった。しかし、主題は暴力の肖像とでもいったところ。病身には何とも後味が良くなかった。

後者は、実に楽しかった。まあ、大好きな人についての噂話を聞いている楽しさといったところか。しかし、こうした大傑作が相手だと、人はついおしゃべりの度が過ぎてしまうのだろう。天使を狂言回しに登場させる昨年だか一昨年だかのザルツブルグ音楽祭での演出は、あれこれひねり回しすぎて妙なことになってしまっていた、、、そんなことを思い出した。

図書館へ行くまでの団地の通りでは、マロニエの花が盛りだった。こういうバター臭い樹はこの国では好きになれない。しかし、若葉は輝くばかりで、少しクリームがかった白い花がずっしりと咲き誇っているさまは、それなりに見事という他はない。立ち止まってぼんやりと花を眺めていると、日差しを受けた中をオナガアゲハが何頭も飛びまわっているのに気づいた。つい孵ったばかりだろうか、まだ小型だ。あわててデジカメを向けたが、その楽しげに飛び回る様子を捉えることはできなかった。