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2010年3月4日木曜日

罪なバレー・ビデオ



学会参加のためにアムステルダムへ行くという友人と話していて、おそらくはかの地で安く見聞きできるだろうバレーや演奏会があることに急に想いが飛んでしまった。PCのモニターを見るのは嫌いなのだが、ついネットをあれこれ見てしまい、Nederlands Dans Theater なるところのサイトにぶつかった。

このサイトには、これまでの公演のビデオがいくつも載っている。せいぜい1分にもならないものだが、なかなか楽しい。つい、仕事の区切りがつく度に見てしまった。おそらくは、世界各地の劇場付属のバレー・サイトには、触り(extraitとでもいうのだろうか)のビデオが色々載っているだろう。困ったことだ。

博物館や美術館のサイトに、主な所蔵・展示作品が載っているのは知っていた。また、「名画」サイトの類いがあるのも知っていた。しかし、それは大きくなったとはいえ現物を考えれば、僕にとっては小さなモニター上でカタログを確認する程度のものだった。ところが、このビデオは画面が小さくても動きがあるので、束の間のあいだ天井桟敷から覗き見をしたような刺激がある。まずい、、、!

http://www.ndt.nl

金持ち国に住んでいる者のどこか逆立ちした好み。人体は自然だろう。ダンスも身体をつかうのだから自然に属するのだろう。しかし、その身体の動きによって表現されようとしている事柄は、すぐれて人為的意識的なものでしかない。都市の人口空間を移動している/させられている人々は、他の動物が歩いたり走ったりする時のように身体を使うのではなく、常に何らかの意識的な身体表現をしているのかもしれない。