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2010年2月27日土曜日

逃げた二月



都内より寒い職場の梅も咲き、イヌフグリの楽しいブルーの花も見られるようになった。しかし、寒い。そのせいもあったのかもしれない、この二月には立て続けに体調を崩した。風邪を2回、上腹部の違和感での検査、外耳炎。本来なら治療しなくてはならない虫歯を除いてもこのざまだ。身体全体が元気を失い、老いてきていると感じてしまう。

ここまで身体の不調が続くと原因を考えてしまう。仮説は、ストレスによる免疫力の低下。この2月は年中行事として嫌なことが続く。成績付け、卒論仕上げの個別の細かな指導、そして入試。しかし、いずれもこれまでも30年近くやってきたことだ。そもそも自分はこうしたことに過敏になりすぎる、つまり向いていなかったのが、これまでは体力で乗り切ってきていただけ、つまり無理をしてこなしていただけなのかと思ったりする。

約90人が受講した授業の成績付けをした。作業班ごとの報告、2度にわたる個人報告、そして何と持ち帰りでの「試験」。この4つを総合して点数化する。チェック・ポイントは殆ど決まっているので、数をこなす苦行に耐えるだけと思いたいのだが、しかし毎年やっていて憂鬱になる。書かれたものだけで判断するためだろう、日本語の文章としての的確さ、文字が丁寧かどうかなどが気にかかってしまう。誤字や、係り結びがおかしい文章などに当たるとつい悪い印象をもってしまう。誰にも同じように適用するチェックと、個々の学生から伝わってくるメッセージに必ずある差異。この双方をどう勘案して数値化するか。嫌なことである。

今年の唯一の救いは、授業で討論に多大な時間をかけたことを肯定的経験として受け止めてくれた学生が多かったこと。