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2009年10月1日木曜日

何かが動いている?

後期の授業期間が始まった。

久しぶりで大勢の若者たちに囲まれると、「おおっ! これは疲れるな!」と感じるものの、何やら立ち上ってくる熱気に当てられてか、昨夜から寝が足りていない自分のどこかまでが元気になっている感じもする。

80人程の授業では、第1回でもあるので、ふだん使っている社会問題のメディア情報源から、最近関心をもっている社会問題や、人にすすめたい本・映画などを書いてもらった。

『それでも僕はやっていない』、『闇の子どもたち』、ゲバラに係わる映画(『モーターサイクル・ダイアリーズ』やソダーバーグ『チェ 28歳の革命』『チェ 39歳別れの手紙』をいうのだろうか)、『シッコ』、『羊たちの沈黙』、『蟹工船』(さて多喜二の原作か、最近作られた映画なのか)、雨宮処凛『生きさせろ!』、湯浅誠『反貧困』、、、という具合に、「えっ!」というようなものが続出する。

学生たちは教員の眼差しに敏感になっている。それぞれの教員の選好を素早く捉え、それに合わせて応答をしてくる。”社会派”、”政治派”むき出しの僕に合わせてこんな記述が返ってきたという面もあるかもしれない。しかし、同様の質問にこれ程に”社会派”的な応答があったことは最近の数年間にはなかった。「あのなぁー」と言いたくなるようなラブ・ストーリーや、「この歳でもう疲れているのだろうか」と思わせるような”癒し系”が記されることが少なくなかったのだ。

若者たちの間でも何かが動いているのだろう。寝不足で朦朧フワフワしたまま授業に向かうなどということがないよう、気を引き締めてかからねばと改めて思った。