About

2009年4月30日木曜日

インデックス方式

引越して本を置ける場所が半減した。その代わりに大きな大学図書館や、前に住んでいた埼玉の街の図書館よりも蔵書のある区立図書館が近くなった。最新号の雑誌類を実際に手に取って見ることは必ずしも楽にできる訳ではない。しかし、これも大学に勤めているうちは、勤め先で何とかなる。

そこで、かつて金をやり繰りし、苦労して手に入れた本でも、今後使う可能性が低いもの。どの図書館にも備えられているような本は、原則として処分することにした。欲しがるかもしれない友人に一々声を掛け、荷造りして送るのも面倒なので古本屋さんに来てもらい一挙に処分することにした。

本は原則として買わないで借りる。何度も読みたくなるもの。辞書類のように手元におき、絶えず使うもの。それ以外は、急いで書き込みをしながら読む必要があるもの、度々の借り出さざるをえずその手間を省きたいもの以外は買わないことにしようと思っている。

買った時のそれなりの苦労。軍備ではないが「いざという時に近くにある安心感」。色々な著作、仕事に囲まれているという幻想的な心地よさ。こうしたものと、おさらばするのは少し寂しい感じもする。しかし、新しい生活に踏み出すワクワクした気持ちもする。何しろ、すっきりした空間ができるかもしれないのだから。

外岡秀俊さんのやり方*に学んだ。

* 外岡秀俊『情報のさばき方』朝日選書
外岡秀俊さんは、物としての情報は捨て、インデックス情報を管理しろと唱えている。情報の中身ではなく、「どこに行けば、誰に聞けば確かな情報を得られるのか」という情報の所在を指示する情報を管理しとという主張だ。