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2009年5月6日水曜日

私生活の平穏

ご近所になった自信過剰気味の「困った人」から、電話で一方的な「問合せ」が急にかかってくる。普段から早口で何を言っているのか聞き取れないほどの人なのだが、問いに答えて話し始めると遮って「それって**っていうことでしょう! 何でですか?」と畳み掛けてくる。「いま説明し答えているところです」と言うと、「いつもあなたはそう言って誤摩化す」と言った調子。「電話では言った言わないになりかねないから、電話ではあなたとはお話しできません」と言うと、「では、これから直接会って話しましょうか? そちらに行ってもいいですよ」。「私には私の生活があります。これで失礼します」といって電話を切る。

すると間もなくまた呼び出し音が鳴る。無視すること数回。今度は、そのご家族がかけてきて留守電に「またかけます」のメッセージ。これで終わったかと思ったところ、今度は玄関のチャイムが鳴る。静かな夜は台無し。

僕の知っているフランスの大都市圏では、ベルを鳴らしたのが知人であっても、予めアポがない時にはドアを開けないのが普通だった。電話が鳴ったからといって受話器を取る義務がないのと同様に、私生活の平穏を守るには、こういう対応をすることは当然視されているようだった。

「一寸出かけてきますから」と隣に声をかけるだけで、鍵もかけずに出かけたり、玄関ではなく庭先に回って縁側から「今日は!」なんてことが、つい数十年前まであった(今でも大都市以外の地方によっては?)この国では、こういう対応をとることは寂しい、冷たい付合い方だと非難されるのかもしれない。しかし、今回のことを通してこの国でも、私生活の平穏を飛び越して、安全のためにもこうした対応をとることが必要な時代環境に入っているのかなあと思った。

今朝になると、実に些細なことをあげつらう内容の「手紙」らしきものがポストに入っていた。「8日までに答えて欲しい」とこれまた一方的なご注文。参考になる経験や情報をお持ちでしたら、どなたか教えて下さい!