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2010年5月16日日曜日

アクア・パッツァ


兼ねてから作りたいと思っていたアクア・パッツァ Acqua pazza なる魚料理を作る機会に恵まれた。フライパンに入りきらない程の鯛が、何と900円で売られていたのだ。これは買って食べてあげないと申し訳ない。鯛の顔を見るとどうしてもそう思われてくる。そういえば先月来、水やりで振り回されているイタリアン・パセリもかなり茂ってきた。

という次第で、魚と言えば刺身、次が焼き魚。蒸した魚などは、新鮮なものがとれないか、きれいな水のない可哀想な地方の料理と信じて疑わなかった僕は、思い切ってアクア・パッツァに挑戦した。

鱗と腸を処理してもらった鯛さんに、軽く塩をする。表にする方の背筋から下1cmくらいを横に、火の通りをよくするため骨まで深い切り込みを入れる。パンでオリーブ・オイル少々を暖め、そこに水気をふきとった鯛を先ず表を下にして入れる。慌てて蓋をし、しばらくして鯛の片面に火が軽く通った頃(まぁ皮に焼き色がついたくらい)に裏返す。そのタイミングでニンニクのみじん切り、飾りと軽い味付けにミニトマトを適当量(僕は半分に切った)、そして150〜160ccの水をドバッと入れ、再び急いで蓋をして蒸し煮へ。どちらかと言うと強火。待つことしばし。湯気がたってきたら少し火を弱め蒸し続け、数分たったところで火を止めてしばし蒸らす。

おもむろに(でなくても良いのだが、やはりドキドキする)蓋を開け、パセリを散らす。これにて終了。所要時間30分弱。

こくのある白が合う。本当は黒オリーブなども入れたいところだが、手元になかった。料理本には魚600gに対して、アサリ200gとあるが、面倒なので止めた。新鮮な白身魚なら大抵のものがうまく食べられるのではないかと思う。

写真の鯛のしっぽが切れているのは、フライパンに入らなかったため。僕たちは、白を飲みながら箸を使って食した。これをナイフとフォークで食べたらさぞ肩が凝ることだろうに。